左:下男・下女37人の出身地 右:妻・養子56人の出身地

別掲の地図と併せて見ると、妻や養子をもらう範囲=親戚関係のネットワークが、自村・自郡の周辺に濃密に広がっている
のに対し、譜代や年季奉公人を雇い入れる範囲=雇用関係のネットワークの方がはるかに広域的で、摂津有馬・能勢郡や
播磨・丹波などの後背地農村から来ているのがわかります。特に丹波国多紀郡西野々村から6人も年季奉公人が来ている
のは、伝〔つて〕を頼ってきたか、何らかの斡旋〔あっせん〕業者の存在を推測させます。