1769年(明和6)尼崎藩の飛び地領となった播磨国多可郡のうちに設けられた大庄屋組。尼崎藩は同郡中安田村(現多可町中区)の津田喜兵衛を大庄屋に任じ、その村名を冠して中安田組と称した。津田喜兵衛は郡内9か村、村高合わせて2,511石1升9合を統括した。大庄屋宅には中安田組の会所が設けられ、津田喜兵衛は1816年(文化3)、尼崎藩中安田組播州飛び地札の札元となり、銭札の引替えもここで行なった。中安田組多可郡中野間村(現多可町八千代区)利右衛門の会所の門鑑が残っている。
執筆者: 脇坂俊夫
カテゴリ: 領主・支配(近世)