光明寺貞治6年宝篋印塔残欠(基礎)
こうみょうじじょうじ6ねんほうきょういんとうざんけつ(きそ)
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』
尾浜町1丁目、光明寺の本堂前にあり、1970年(昭和45)ころの区画整理にともなって寺の東側の溝から出たものという。小型の2段式基礎で、花崗岩〔かこうがん〕製。各面輪郭付格狭間〔こうざま〕入りで、一面に宝瓶三茎蓮〔ほうびょうさんけいれん〕を配している。銘文はこの面の左右の輪郭上に刻まれている。
この塔が完全なときは総高約90cmの三尺塔。きわめて小型であり、基礎だけの残欠に過ぎないが、市内にある南北朝時代の在銘塔3基の一つであるとともに、近江式装飾文を配しているなど資料的価値が高い。
参考文献
- 『尼崎市史』第10巻 1974