公益質舗
こうえきしちほ
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』
1927年(昭和2)に公布された公益質屋法にもとづき、1932年5月尼崎市役所の北西(南城内)に開設された。金融恐慌のもと、増大する質屋利用者層の救済が目的であった。当初貸付金額1口10円以内、1世帯50円以内であったが、1934年4月以降はそれぞれ50円以内、100円以内に引き上げられた。利率は月1.25%であった。1938年6月には杭瀬、1945年3月には大庄公益質舗がそれぞれ開設されたが、大庄は1945年8月、杭瀬は同年9月利用者減のため閉鎖。1950年7月には大庄質舗を再開、1952年には貸付金1口1,000円から2,000円に、1世帯5,000円を1万円に引き上げ、広報にも努めた結果利用者が激増、これに対応して貸付資金を増額し、名称を生活金庫と改めた。1953年3月をもって大庄は閉鎖、1954年8月にはふたたび杭瀬に小田生活金庫を開設した。1964年から公益質屋と名称変更し、1970年11月城内・小田とも閉鎖されて事業が廃止された。