一般には六甲〔むこ〕(ろっこう)山を指す。江戸時代の絵図の中には、甲山〔かぶとやま〕とならんで、特定の山に武庫山の名をつけているものもあるが、甲山の如く地名を思わせる山容でもないので、一連の山脈を指した地名であろう。猪名野から眺めても、大阪湾の海上から遠望しても起伏の少ない一連の山やまである。難波〔なにわ〕の地から遠く向こうに見える意味「向こうの山」が起源であろう。
執筆者: 渡辺久雄
カテゴリ: 地理(その他)