六車郷用水

むぐるまごうようすい
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  久米井の別称。原田郷(六車郷)と同郷に隣接する田能村荘に流れていた。江戸時代に西桑津村地先で猪名川から取水した九米井と同じく九か村で構成され、その九か村は江戸時代には川辺郡の西郷4か村(酒井・森本・岩屋・田能)と豊島〔てしま〕郡の原田郷5か村(原田・勝部・曽根・岡山・桜塚)に分かれていた。久米井をめぐる田能村大和守の行動に橘御園の各名〔みょう〕が参加した一揆は西郷の利益を代表したもので、西郷と原田郷とが分水をめぐって対立した近世の水論1709年・宝永6、1764年・明和元)に似た状況であったと思われる。

執筆者: 田中勇

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