初嶋大神宮

はつしまだいじんぐう
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  築地2丁目にある築地町の氏神。近世には初嶋太神宮と称した。『尼崎志』は、正和年間(1312~1317)に近江坂本の日吉神社に属する一社が尼崎に祭られ、のち別所町別所村に分社、うち別所町南浜(現東本町4丁目)の初島恵比須が築地開発にともない1666年(寛文6)現在地に移り、享保年間(1716~1736)ころ初嶋太神宮と改称、また別所村の分社が現戎神社であるとしている。「明治12年神社明細帳」(『地域史研究』第6巻第3号)には、祭神は応神天皇・事代主命〔ことしろぬしのみこと〕・素盞嗚命〔すさのおのみこと〕・境内社天満神社・琴平神社・火産霊〔ほむすび〕神社・稲荷神社とある。

  現在の祭神は天照大神〔あまてらすおおみかみ〕・事代主命・応神天皇・蛭子命〔ひるこのみこと〕。

執筆者: 地域研究史料館

  同社は、別所町所在の時代以来、社名に「初嶋」を冠すると伝えられる。その由来について『尼崎志』は、別所町周辺をはじめこの付近が古来浦初島〔うらのはつしま〕と呼ばれ歌に詠まれる名勝地であったので、そのころに由来するものであろうとしている。近世には、この浦初島を継承する地名を冠する新田村初島が開発された(現北初島町・南初島町・東初島町)。

執筆者: apedia編集部

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