北河原森本文書
きたがわらもりもともんじょ
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』
江戸時代、水戸徳川家の家臣であった「北河原甚五衛門家蔵」文書27通と「森本家蔵」文書・系図など12点とを影写した冊子本。彰考館〔しょうこうかん〕徳川博物館(水戸市)に伝存するが、前者の原本は「北河原氏家蔵文書」として東京大学史料編纂所に収蔵されている。森本氏・北河原氏は、ともに鎌倉時代後期に摂津国に登場してくる武士団の一つ伊丹氏の庶子家。森本氏は伊丹氏の居城伊丹城と猪名川を挟んで対岸の森本村に居館を置き、南北朝・戦国時代には伊丹氏に従って各地に転戦した。この文書には、1351年(観応2)・1352年(文和元)・1362年(康安2)の神崎合戦に関する軍忠状や1530年(享禄3)の富松合戦に関する書状などが含まれている。
参考文献
- 『伊丹市史』第1巻 1971
- 『伊丹中世史料』(伊丹資料叢書2) 1974