善通寺
ぜんつうじ
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』
寺町にある時宗・京都金蓮寺〔こんれんじ〕末の寺院。山号は平陽山、院号は安谷院。『尼崎志』は永禄年間(1558~1570)覚阿開基、かつては時宗四条派金蓮寺末の有力3か寺の一つで、近在の時宗の中心であったとしている。尼崎には開祖一遍が1287年(弘安10)に勧進に訪れ、のち中世から近世にかけて時宗が盛えた。寺町および尼崎町周辺には時宗寺院数か寺があったが、善通寺を除いて近世から明治期にかけていずれも廃寺となった。現在、一遍入寂の地・兵庫の真光寺など神戸市域には時宗寺院数か寺あるが、阪神間では善通寺が唯一の時宗寺院である。
2004年(平成16)3月29日、善通寺本堂 (附、紙本墨画龍図(旧内陣天井画)1面)は尼崎市指定文化財に指定された。