大西
おおにし
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』
立花地区の大字。市域中央部、庄下川の上流西岸に位置する。古墳時代の桂木遺跡がある。中世に生島荘の荘域であった。史料上の初見は1605年「慶長十年摂津国絵図」。
近世初期には生島村に属し、1615年（元和元）建部政長の領地となり、1617年の戸田氏鉄入部以降は尼崎藩領であった。1635年（寛永12）青山氏（幸成系）が尼崎藩に入封した際に生島村の村切りが行なわれ上之島・栗山・大西・三反田の4村に分かれたものと考えられる。村高は「元禄郷帳」「天保郷帳」に358.166石とある。また、天和・貞享年間（1681～1688）「尼崎領内高・家数・人数・船数等覚」（『地域史研究』第10巻第3号）には家数35軒、人数190人、1788年「天明八年御巡見様御通行御用之留帳」（『地域史研究』第1巻第2号・第3号）には家数27軒、人数132人とある。生島井組に属した。氏神は栗山の生島神社（近世には弁財天社）。ほかに熊野神社（近世には熊野権現社）があったが1915年（大正4）生島神社に合祀された。
1889年（明治22）以降は立花村、1942年（昭和17）以降は尼崎市の大字となった。1970年の住居表示により大西町となったほか、一部が上ノ島町・三反田町・名神町・尾浜町・立花町・栗山町・南武庫之荘となった。
