宮川石器館

みやがわせっきかん
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  川西市加茂2丁目にあり、1936年(昭和11)に宮川雄逸氏が私邸の一部を陳列室として開館した。展示の特徴は、陳列された遺物のすべてが加茂遺跡内での採集物に限られていることである。遺物は5ケースに収められ、弥生土器は口縁部・胴部・底部に、石器は石鏃〔いしやじり〕・石錐〔いしきり〕・石包丁・磨製石剣・磨製石嫉にそれぞれ分類されている。他には銅鏃・硬玉製勾玉〔まがたま〕・滑石製平玉・有孔円板・須恵器〔すえき〕等がある。周辺遺跡出土の遺物を比較する場合に参考となる資料も多い。

石器館内の石器点数

石包丁230
大型石包丁1
太型蛤刃石斧17
その他大型石斧1
柱状片刃石斧14
方柱状片刃石斧3
扁平片刃石斧8
石槍121
有樋式石剣4
鉄剣形石剣12
タタキ石1
磨製石鏃9
石錐513
打製石鏃凹基無茎式111
平基無茎式167
円基無茎式341
尖基無茎式357
凸基無茎式214
剥片石器521
総計2,645
『伊丹市史』第4巻より

執筆者: 亥野彊

参考文献

  • 亥野彊「川西市私立宮川石器館」『阡陵』 1982 関西大学
  • 川西市史『かわにし』第1巻 1974
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