家内下人

かないげにん
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  1659年(万治2)武庫郡上瓦林村では、家内下人および家持下人とその家族が村人口の25%を占めていた。17世紀地主手作経営を支えたのは、このような多数の譜代の下人たちであった。売買もしくは「進じ申す」形で譜代となったものである。しかし18世紀には家内の譜代下人は数を減じ、家内下人としては年季奉公人が支配的となった。若年で只同然の前払い給銀をうけて丹波・播磨の山間部から来た8~15年季を勤める長年季奉公人であった。18世紀後期には手作経営は相対的に給銀の高い近村から来た1~3年の短年季奉公人の労働力に主力が移り、19世紀には家内奉公人よりは近郷の日雇労働に依存するようになった。

執筆者: 八木哲浩

関連項目

案内
広告
検索

  
ヘルプ
ツール
索引