南方から富松城跡を望む(1966年頃撮影)
富松町2,3丁目(旧東富松北カ市)にある中世の居館跡。平地に土塁を築き、周囲に堀をめぐらせた居館であったと推定される。土塁は1963年(昭和38)当時で南北47mのものと南北17mのものが館跡西辺に遺存していた。館跡からは室町時代中期以降の柄鏡4面や大形鉄鏃〔てつやじり〕、珠文帯巴文軒丸瓦・均正唐草文軒平瓦・連続唐草文軒平瓦・珠文帯軒平瓦のほか、羽釜類・皿類・鉢類の土器も出土しており、いずれも室町時代中・末期のものである。瓦葺きの居館跡とみられる。
執筆者: 村川行弘
関連項目