尼崎引替役所

あまがさきひきかえやくしょ
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  1818年(文政元)尼崎宮町に新設された藩の役所。尼崎藩は西宮商人の資力に頼って西宮銀札藩札)を発行し、次いで農民を札元とする御救銀札の流通を認めてきたが、1769年(明和6)藩領兵庫津西宮町と灘筋村々を公収され、財政的に大きな打撃をうけた。ここに当面西宮銀札を回収し、さらに銀札制度を改革する必要に迫られ、御救銀札をすべて回収し、それに代わる銀札として、1777年(安永6)に藩の掛屋を札元とする新銀札を発行した。しかし藩財政の窮乏が進むなかで、さらに藩を発行主体とする尼崎引替役所銀札を発行する、この役所を置き、財政改善のために運用することを考えたのであろう。

執筆者: 八木哲浩

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