尼崎藩では青山氏時代の1703年(元禄16)には大坂土佐堀左岸の土佐堀一丁目に、松平氏時代の1843年(天保14)には堂島川右岸の天満11丁目に蔵屋敷を置いていたことが知られる。1830年(文政13)の「尼崎藩松平氏分限帳」(『尼崎市史』第5巻)には大坂御留主居として高120石の佐野十郎右衛門、同添役鈴木治左衛門、蔵屋敷賄方横井半内、同書物方大沢大八郎の名がみえる。なお、1837年(天保8)大塩平八郎の乱、1854年(嘉永7)ロシア軍艦の大阪湾来航のとき、大坂に派遣された藩士の集結場所ともなった。
執筆者: 山下幸子
参考文献