尼崎郵便局
1871年(明治4)12月5日に開設された尼ヶ崎郵便取扱所の後身である尼崎郵便役所(等外役所)が制度改正により改組・改称され、1875年1月1日、尼崎郵便局(五等郵便局)が発足した。1876年には四等郵便局となり、1877年4月5日別所村に移転、1881年9月に三等郵便局となった。1888年5月16日に郵便為替事務取扱を開始、1893年2月21日には電信取扱を開始し尼崎郵便電信局(三等郵便電信局)となり、同年3月1日には小包郵便取扱を開始している。1897年8月28日、旧城郭内南浜(現南城内)西大手橋東詰に移転、1903年4月1日には官制改正により尼崎郵便局と改称し、1906年4月21日特定三等郵便局に昇格、1908年3月1日には電話交換業務及び電話加入者の託送電報取扱を開始した。1914年(大正3)局舎を新築。1922年に市が募集した資金により南城内に局舎が新築され2月22日竣工、8月1日に二等局(官設局)に昇格し、全国主要局のひとつとなる。1928年3月18日に電話分室が完成し、電話の交換方式を共電式に変更。1936年(昭和11)8月1日、城内(旧城郭内二の丸(現南城内)、市役所西隣)に移転し、翌1937年8月10日、一等局に昇格した。1941年2月1日、官制改正により普通郵便局となったのち、1942年1月18日には昭和通2丁目に移転、1956年10月22日に同じ昭和通2丁目のやや南西、阪神国道沿いに移転した。1946年10月1日に電話課(南城内の電話分室)を分離して尼崎電話局が南城内に設置され、1949年2月21日には電信課を分離して尼崎電信局(所在地は郵便局と同じく昭和通2丁目)が設置されている。1967年6月1日、尼崎北郵便局と2局に分離し、尼崎市域の東海道線以南が尼崎局、以北が北局の受持区域となった。その後局舎増改築のため1973年9月10日から東難波町4丁目の仮局舎に一時移転し、1975年11月17日から完成した新局舎での業務を開始した。ホテル・ニューアルカイック建設にともなう周辺整備のため、1994年9月5日に移転し、1956年以前の旧地に戻った。
参考文献
- 藤田卯三郎「尼崎における郵便制度の創始」『地域史研究』第31巻第1号 2001