尼崎銀行
あまがさきぎんこう
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』
尼崎町で最初に設立された銀行。1889年(明治22)5月尼崎町最大の資産家・地主であった本咲利一郎や醤油醸造業の大塚茂十郎その他の有力者が発起人となって、資本金10万円(当初の払込資本金は2万円)で設立された。設立時の店舗は市庭町にあり、のちに西町に設立された尼崎共立銀行に対し東町の商工業者・地主を地盤とした。1892年9月には伊丹に出張店を開設。その後尼崎最大の銀行として順調に業績をのばしたが、頭取の本咲が尼崎紡績の重役でもあったことから、1917年(大正6)11月1日、尼紡の主力取引銀行であった三十四銀行に合併して同行尼崎支店となった。三十四銀行は1933年(昭和8)三和銀行に発展した。
旧尼崎銀行本店は三和銀行の尼崎支店(西本町1丁目)となり、1926年(昭和11)11月に尼崎西支店(旧尼崎共立銀行本店・西本町3丁目)に統合され、西支店が尼崎支店と改称した。その後1939年12月に西本町1丁目に移転、1945年3月には戦災により尼崎北支店(昭和通7丁目、現西難波町4丁目)内に移った。さらに1946年12月には昭和通3丁目(玉江橋西詰・現尼崎商工会議所ビルの場所)に移転、1982年頃には西難波町の尼崎北支店と統合し、尼崎北支店が尼崎支店と改称して業務を継承した。
三和銀行は、2002年(平成14)1月東海銀行との合併でUFJ銀行となり、2006年1月には東京三菱銀行と合併し三菱東京UFJ銀行となった。尼崎支店は西難波町4丁目にある。
参考文献
- 『三和銀行史』 1954