武蔵国埼玉郡岩槻(現埼玉県岩槻市)に城をおいた藩。江戸に近い要地であったために譜代の有力者が入封した。1623年(元和9)阿部正次が相模国小田原より入封した。1626年(寛永3)正次が大坂城代となったとき所領5万石に3万石が加増された。そのとき市域では椎堂のうち・田能のうち・富田のうち・法界寺・戸之内・中食満のうち・下食満・瓦宮・岡院・若王寺のうち・久々知が所領となり、その領有は1648年(慶安元)まで続いた。忍藩阿部氏は正次の弟忠吉にはじまる分家。
執筆者: 山下幸子
カテゴリ: 領知(近世)