川辺馬車鉄道
かわべばしゃてつどう
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』
1891年(明治24)尼崎-伊丹間に開通した関西で最初の馬車鉄道。1887年4月尼崎町の伊達尊親・梶源左衛門ら7名および伊丹町の小西壮二郎ら6名が発起人となって出願、翌年11月免許をうけ、1891年7月旧城郭内の尼崎停車場から大物停車場を経て官設鉄道の神崎駅付近の長洲停車場までの区間が開通、さらに9月(または8月)には塚口停車場・伊丹南口停車場を経て伊丹停車場にいたる区間が開通した。軌道幅は3呎6吋、開業時には馬27頭・客車7両・荷車8両をもって尼崎-伊丹間約8.26kmを1時間5~10分で1日9往復した。尼崎近代化のさきがけともいうべき存在であったが、馬力には輸送力の限界があったので1892年には蒸気機関車を利用した軽便鉄道への変更が計画され、社名も摂津鉄道と改称した。