市制実施記念日
しせいじっしきねんび
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』
尼崎市の市制実施記念日は10月8日と定められている。
「尼崎市告示第一八〇号 市制実施記念日ヲ十月八日ト定メ毎年休庁ス 昭和十一年九月二十日 尼崎市長 有吉實」
(休庁=市役所業務を休みとすること)
記念日が定められた1936年の4月1日、尼崎市と小田村は解消合併した。合併にともなう諸手続き等が一段落した10月8日、玉江橋東詰の市庁舎・公会堂予定地において市村合併奉告祭及び祝賀式・祝賀会が催されることになり、この日が第1回の市制実施記念日と定められた。10月10日まで3日間、市内ではさまざまな祝賀行事が行なわれた。
この市制実施記念日はその後も引き継がれ、1962年の現市庁舎(東七松町)落成式、1966年の尼崎市民憲章発表、10年ごとの市制施行周年事業の催しなどが、いずれも10月8日に開催され今日に至っている。市報における公式表記は、1956年の市制施行40周年以前が「市制実施記念日」、1962年の庁舎落成式以降が「市制記念日」で統一されている。
なお、小田村との解消合併以前の尼崎市は、1916年(大正5)4月1日に市制を施行し、4月9日に尼崎第一尋常小学校校庭において官民合同市制実施祝賀会を開催した。1年後の1917年4月9日が「市制実施第1回紀念日」とされ、やはり官民合同祝賀会が開催されている。1922年3月末に尼崎市役所新庁舎が旧城郭内二の丸(現南城内)に竣工すると、その落成式が市制実施紀念日に合わせて4月9日に実施された。1926年は市制実施十周年として、やはり4月9日から3日間祝賀行事が開催されている。
参考文献
- 『尼崎市公報』昭和11年10月15日号 1936