府県制

ふけんせい
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  府県には、三新法のうちの府県会規則によって府県会が開設されて自治体としてみとめられていたが、1890年(明治23)5月に公布された府県制は府県会をいっそう強めるため府県会規則による府県会議員の選挙法を改めた。すなわち住民の直接選挙を廃し、郡会議員・郡参事会員による間接選挙となった。また被選挙権者の資格は地租10円以上納付するものから、地租を納めるものまたは直接国税2円以上納付するものと拡張され、さらに他府県のものでもその府県で地価1万円以上の土地所有者には資格が与えられた。府県制の実施の前提として郡制の実施が必要であったので、1896年になってようやく府県制実施となった。同年10月兵庫県会議員選挙が行なわれ、市域では川辺郡東難波村の上村文三郎が当選した。1899年7月府県制が改正され、国税3円以上納付する有権者による直接選挙に改められ、上村が再選された。

執筆者: 山崎隆三

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