河辺郡に居住した古代の氏族。「日本書紀」は、宣化天皇と大河内椎子媛〔おおしこうちのわくごひめ〕との間に生まれた火焔皇子をその祖とし、椎田君と記す。「古事記」も同じく火穂王を祖とし、志比陀君と記す。「三代実録」元慶4年(880)10月条によると、同族に川原公・為奈真人があったらしい。尼崎市の猪名川と藻川の間の椎堂がその居地であったと推測されている。
執筆者: 長山泰孝
カテゴリ: 事項(古代)