摂津鉄道

せっつてつどう
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』
摂津鉄道路線図(尼崎・伊丹間)
摂津鉄道路線図(尼崎・伊丹間)

  1892年(明治25)川辺馬車鉄道の輸送力を増強するため馬車を蒸気機関車に変えることが計画され、資本金を10万円から24万円に増資し摂津鉄道会社と改称した。この増資の間に大阪資本が進出し、1894年社長の伊達尊親が退任し大阪の鴻池新十郎が社長に就任した。路線も伊丹から小戸〔おおべ〕村(現川西市)までの延長が1893年12月に実現した。蒸気機関車となったため馬車鉄道時代のように官設鉄道の横断が許可されず、神崎駅の南北に停車場を設けて乗客はその間を徒歩で乗り換えるという不便はあったが(貨車は人力で押して横断することができた)、尼崎-長洲間10分、長洲-伊丹間12~13分と所要時間は大幅に短縮し、客貨輸送量も飛躍的に増大した。1897年阪鶴鉄道に買収された。

執筆者: 山崎隆三

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