播州飛び地札

ばんしゅうとびちさつ
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  尼崎藩の播州飛び地札は西播の赤穂郡上郡で発行された銭札・銀札と、東播の多可郡中安田(現多可町中区)を中心に発行された銭札がある。西播地方では1824年(文政7)に発行された上郡引替会所の銭1匁・銭2分の預り切手があり、1851年(嘉永4)には銀1匁・銀2分の銀札が発行された。1869年(明治2)には同じく上郡引替会所の銭10匁札のほかに銀札座の銭5貫文・銭100目預などの銭札があり、別に札座発行の銀3厘の銀札等がある。

  東播地方では1816年(文化13)中安田村津田喜兵衛を引替会所とする銭1匁・銭5分などの銭札があり、その後も津田喜兵衛のほか、小坂村(現西脇市)忠太郎や大門村(現西脇市黒田庄町)本間七右衛門ほか2人などを札元や引替取次に任じ、銭1匁・銭5分・銭2分などの銭札が発行された。

執筆者: 脇坂俊夫

参考文献

  • 『西脇市史』 本篇 1983

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