明治初年、士族などの戸籍制度の一環としてその居住する土地をもって貫属とし、たとえば尼崎に居住する旧尼崎藩士は尼崎県貫属とされた。東京へ移住を命ぜられた諸藩主のほか、旧幕臣や各藩士のなかには役職上東京に居住するものがあった。これらは出身藩にかかわらず東京府貫属となり、その家禄は東京府から支給された。1872年(明治5)には尼崎の士族のうち藩主1名のほか32名が東京府貫属となった。
執筆者: 山崎隆三
カテゴリ: 明治維新(近代)