東浜発電所
ひがしはまはつでんしょ
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』
電燈電力事業も行なっていた阪神電鉄が1921年(大正10)、電力需要の増大に対処するため自家発電の増強をめざして東浜新田(現東浜町)に設置した火力発電所。1919年7月発電所の設置を出願し、翌年6月3.3haの土地を買収。スウェーデン製の最新式4,200kW交流発電機2基を設置し、1921年6月運転を開始した。同年10月には出力を7,000kWに増強。1922年5月第2期工事が完了し出力も8,400kWに増強。これにより阪神電鉄は、大阪電灯からの電力受給量を急速に減少させることが可能になった。1938年(昭和13)4月「電力管理法」「日本発送電株式会社法」が公布された結果、東浜発電所は日本発送電(株)に移管された。同年12月の電力管理基準局による評価額は527万175円50銭。当時の出力は1万9,600kW。1939年4月、職員13名・従業員74名も日本発送電に引き継がれた。1942年4月、東浜発電所は尼崎東発電所に統合された。
参考文献
- 『輸送奉仕の五十年』 1955 阪神電気鉄道
- 『阪神電気鉄道八十年史』 1985