武庫土地区画整理事業
むことちくかくせいりじぎょう
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』
市西北部にあって、武庫川に接した武庫豊町・武庫町・武庫元町・武庫之荘の各一部で63.7haを対象に、公共団体(市)により1959年度(昭和34)から1967年度まで施行された。事業費は3億7,000万円。戦時中の1942年、この地区は広範囲な防空緑地として指定され、県がその土地43.3haを買収して一部はグライダーの滑空場として整備したが、戦後、農地改革により大部分が解放された。市はこの地区に大学の誘致や大規模公園の設置等を検討していたが、一部7.1haを県営公園に、一部を年々膨張する人口対策として住宅公団の団地(建設戸数2,192戸)を誘致することに決め、前記の緑地指定を整理して両者を包括した周辺整備を土地区画整理事業により実施した。地区は阪急電鉄武庫之荘駅から約1.2kmと近く、武庫之荘住宅街に沿接した戦後初の市施行宅地造成事業として完成した。竣工時には、交通公園を主体とした県営西武庫公園・公団住宅等に見学者が絶えなかった。