池田町

いけだちょう
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  摂津国豊島〔てしま〕郡の在郷町(現池田市)。猪名川中流東岸、西国街道の脇街道能勢街道から有馬街道が分岐する地点に位置した。市〔いち〕の存在は中世にさかのぼるが、1614年(慶長19)尼崎町にあった市を移して月に十二度の市を立てる「十二市日」の印可を徳川氏よりうけた。一庫炭が池田に出されて池田炭として市場に出た例のように、池田は猪名川上流村々からの特産品の集散地として栄えた。一方、室町時代に始まった池田酒造業は元禄享保期16881736)に伊丹とならぶ江戸積み酒造地として最盛期を迎えた。その酒荷物は牛などで神崎まで運ばれて船積みされ、大坂から江戸へと送られた。千石造りの満願寺屋の酒は池田酒の代名詞となっていた。

執筆者: 山下幸子

参考文献

  • 『伊丹市史』第2巻 1969
  • 『池田市史』概説編 1971
  • 川西市史『かわにし』第2巻 1976
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