浄橋寺
じょうきょうじ
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』
西宮市塩瀬町生瀬にある寺院。浄土宗西山派。山号は十方山。浄土宗西山派の開祖証空が、寛喜年中(1229~1232)に生瀬の武庫川を渡る地点に架橋して浄橋と名づけ、ついで1241年(仁治2)にその西岸に浄橋寺を建立したという所伝をもつ。湯山街道(有馬街道)に面する要衡に位置するため、摂津・播磨の西山派の拠点として発展したが、1473年(文明5)11月火災にあい、善空が再興につとめた。しかし、1578年(天正6)荒木村重と織田信長の戦争のさい兵火によって再び焼失した。その復興は容易でなく、江戸時代における数次の再建事業を経て、幕末・明治にいたってようやく現在の姿に復した。鎌倉時代作の本尊阿弥陀三尊および、寛元2年(1244)在銘の梵鐘は重要文化財。
参考文献
- 『西宮市史』第1巻 1959
- 松岡孝彰『生瀬の歴史』 1957