自治体警察

じちたいけいさつ
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  明治以来、内務大臣の指揮下におかれていたわが国の中央集権警察は、第2次大戦後駐日占領軍司令部の手で解体され、原則として全国の市町村がそれぞれ独自の警察を維持運営することとされた。かくして1948年(昭和23)3月7日兵庫県下に51の自治体警察が誕生、尼崎市でも警察を管理する市公安委員会の委員3人を選任し、警察局のほか南・東・西・北の4警察署制をとる市警察を発足させた。しかし、新制度への移行直後から胎動していた自治体警察不要論が平和条約締結とともに表面化し、占領政策のゆきすぎ是正という大義名分を楯に、1954年6月のいわゆる乱闘国会で府県単位の警察への改革が実現、自治体警察は6年にして歴史の幕を閉じた。

執筆者: 草山巌

参考文献

  • 『尼崎市警察史』 1955
  • 『兵庫県警察史』昭和編 1975

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