旧尼崎町の大物町（現大物町2丁目）にある大物町・大物村の氏神。近世には若宮・若宮弁財天あるいは若宮八幡とも称したと伝えられる。「明治12年神社明細帳」（『地域史研究』第6巻第3号）には、祭神は大物主神・湍津比売命〔たぎつひめのみこと〕・市杵島姫命〔いちきしまひめのみこと〕・田心比売命〔たごりひめのみこと〕とあり、さらに境内相殿社4社をあげている（祭神は現在も同じ）。『尼崎志』は、かつての若宮の主祭神は安芸厳島神社と同じ市杵島姫命であるとし、さらに若宮の起源は平清盛が大物に勧請〔かんじょう〕した厳島神社であるという所伝を紹介し、考察を加えている。
執筆者: 地域研究史料館
カテゴリ: 神社
