現在では猪名川下流の口酒井（伊丹市）付近で分派し、4.8km（うち市域部分4.3km）流れて市域の高田で再び猪名川と合して神崎川に注ぐ河川であるが、地質時代には猪名川が伊丹礫層（伊丹台地）を切って大阪湾に注ぐところで形成していた三角州上の一分流の名残りと考えられている。したがって、藻川沿いおよび同川床に考古遺跡や遺物の分布地がみられること、また、8世紀に形造られた条里制の遺構（河辺南条）もこの川を挟んで東西に連続していることが理解できる。1965年（昭和40）3月に1級河川に指定された。
執筆者: 渡辺久雄
カテゴリ: 地理（河川）
