辰巳八幡神社文保3年五輪塔残欠(基礎)
たつみはちまんじんじゃぶんぽ3ねんごりんとうざんけつ(きそ)
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』
東本町1丁目(近世の辰巳町)の辰巳八幡神社境内にある。残っているのは花崗岩〔かこうがん〕製の基礎だけで、高さ約28.8cm、幅は上端で41cm。庚申塔の台石になっている。各面にアの四転の梵字を配し、アンの面の左右に各1行計10字の銘文を陰刻。
梵字はアの四転であるが、もとは各輪の四方に配した四門の梵字の下の4字であり、四方仏としての種子〔しゅじ〕ではない。基礎だけの残欠に過ぎないが、市内に分布している鎌倉時代の在銘塔3基のうちの1基であるだけでなく、市内で在銘最古の資料である。
執筆者: 田岡香逸
参考文献
関連項目