道ノ下遺跡

みちのしたいせき
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  市の北西部、旧友行道ノ下(現武庫之荘8丁目)、標高約10mの洪積地に立地する。周辺の大部分は水田である。遺跡は、弥生時代から古墳時代の遺物散布地として周知されていたが、そこに、公民館建設計画がもちあがったため、1991年(平成3)12月に試掘を行ない、さらに翌年4月~7月に発掘調査が行なわれた。調査の結果、遺構としては、弥生時代中期の方形周溝墓・溝状遺構、時期不明の土坑・溝状遺構・集石遺構などが検出された。出土遺物は、弥生土器、石器(石鏃〔いしやじり〕、砥石〔といし〕)、須恵器〔すえき〕、土師器〔はじき〕、瓦器等で、弥生時代から鎌倉時代にわたっていた。ほとんどが小破片である。この遺跡は、南戸板遺跡とともに、南側に隣接する同時期の大集落である武庫庄遺跡との関係が注目される。

執筆者: 橋爪康至

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