醍醐寺報恩院

だいごじほうおんいん
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  醍醐寺は京都市伏見区醍醐にある真言宗醍醐派の総本山。報恩院は、醍醐寺門跡を輪番で勤めた三宝院・理性院・金剛玉院・無量寿院とともに醍醐の五門跡といわれている。中世の野間荘友行名は江戸時代の友行村にその名を残したほど大きな名田であったが、鎌倉時代の初期に友行名の内の数町が報恩院領となり、その田地を報恩院側は「野間田」、現地では「醍醐田」と呼ぶようになった。鎌倉中期以降は1町6段となってしまうが、1231年(寛喜3)8月28日前権僧正成賢から憲深律師へと伝えられており、以後何代かにわたって師弟の間で伝領されている。1277年(建治3)には、友行名1町6段の田地の年貢米を納めるにあたって領主枡と現地枡が異なり、現地枡の5割増で京都に納められていたことが知られている。

執筆者: 田中勇

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