金井慶二
かないけいじ
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』
1893年(明治26)5月21日 - 1984年(昭和59)9月3日
神戸奥平野の豪農・平木松太郎の4男に生まれ、大阪市立都島工業学校を経て京都高等工芸学校在学中の1913年(大正2)、金井熊吉の婿養子となり、熊吉が1894年(明治27)に創業した金井トラベラー製造所の経営に参画した。1932年(昭和7)わが国で初の国産針布の製造を開始、世界一の針布メーカーに躍進するとともに、1934年には特殊鋼線製造所(現小野市、トクセン工業(株))を建設、その後、各製造所の経営基盤を強化拡大しながら1943年には事業を一本化して金井重要工業(株)を設立し、初代社長に就任した。他に手がけた主な事業としては、1952年に現在の金井車輪工業(株)(伊丹市・倉敷市・太田市)設立、1956年に有馬温泉で政府登録国際観光旅館「古泉閣」開業、1958年に不織布製造所(宝塚市)開設。また1961年(昭和36)には芦屋と有馬を結ぶ「芦有自動車道路」を完成させた。この間、戦中から戦後にかけて尼崎商工会議所会頭を3期つとめたのをはじめ、関西経済連合会理事など多くの役職につき、地域経済の発展に貢献した。
参考文献
- 『百寿』 1994 金井重要工業