門戸厄神

もんどやくじん
出典: Web版尼崎地域史事典『apedia』

  西宮市門戸西町2-26にある高野山真言宗の寺。松春山東光寺。智照院と号す。境内の厄除堂に祀る厄神像により俗に門戸厄神という。寺伝では嵯峨天皇41歳の時、厄難除け祈願のため3体の厄神像を空海に作らせ、3年間崇敬の後、829年(天長6)その3体を石清水八幡宮、紀州天野明神、および当山に勧請〔かんじょう〕分祀したという。厄神像とは右面は愛染、左面は不動、八臂の二明王合体像(両頭〔りょうず〕愛染明王)で厄難消除の尊像というが経軌、典籍に無く、厄除け習俗の変遷などから当山の開創は中世以降と思われる。寺は江戸時代から隆盛となり、厄神参詣のための道標が今も残る。寺の本尊は薬師如来。毎月18、19日が縁日。1月が厄除大会式。

執筆者: 松下煌

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