市域唯一の窯跡遺跡で、1949年(昭和24)市営弥生ヶ丘墓園(弥生ヶ丘町)で検出された。遺構は土師〔はじ〕質土器を主とした、古墳時代から歴史時代にかけての登り窯跡。赤く焼けた窯の壁面が数か所にわたって露出し、内部には杯〔つき〕や皿が積み重ねられて焼かれた状態で観察された。同様の遺構は、当遺跡地から500m南の藻川流域と藻川対岸の戸之内地区でみられたが、藻川の改修工事等により、いずれも現在は痕跡を残していない。
執筆者: 村川行弘
カテゴリ: 考古